日本人は昔から相手を慮るという文化があります。
思ったことを思った通りにいうことができず、遠慮してしまうこともよくあります。
病院に行って担当医と話をした時に、医師と自分の相性が悪いと感じたり、この先生を信用してもよいものか…と悩むことがあっても、なかなかその気持ちを医師に伝えることは難しいものです。

しかし、自分の命にかかわる病気の時に、自分の信用が揺らぐ医師に任せたくない、または他の医師ならば別のもっと良い治療法や手術ができるかもしれない、と思うのは人間の性と言えるでしょう。
そういった場合、他の先生の意見を取り入れるという行為をセカンドオピニオンといいます。

近年ではよく行われる「セカンドオピニオン」

セカンドオピニオンとは第二の意見という意味を持ち、主治医以外の病院や医師の元へ行って自分の病気に関する意見や治療方針などを聞くことです。
セカンドオピニオンを検討するということは、今までの担当医の意見や治療方針に疑問があるということになります 。
今までの医師との付き合いや治療時間などから、別の医師の意見を聞くなんて言いづらい、今の担当医をバカにしたり信頼していないと思われてはしないか、と心配になりセカンドオピニオンに対して消極的な考え方の人もいます。

しかし、近年ではセカンドオピニオンはよく行われるものとして医師も認識しています。
病気で苦しんでいるのは患者本人です。
その患者自身が治療方針に疑問を持っていては、よい治療を行うことは難しいものです。
医師も人間ですので、患者との人間同士としての相性もあります。
主治医との会話の中で、患者本人が理解できる病気や治療の説明をしてもらえない場合や、納得のいく説明や治療法についての説明がなければ、今後もずっと心配が付きまといます。

病気以外で思い悩むのはストレスになり、そのストレスはまた病気を悪化させる可能性もあるのです。
トラブルを防ぐためにも医師と患者間の説得や同意はとても大事です。
納得ができない、説明がわからないなどという場合はセカンドオピニオンを活用してみるのもとても大切です。

セカンドオピニオンをする場合・・。

今までの主治医より紹介状や検査内容の書類をもらう必要があります。
セカンドオピニオンすることを主治医に言えずに新患のように別の病院に行くことはお勧めしません。
こういった行為をドクターショッピングといい、あまりメリットはありません。

どんな病院でも検査や診断・治療などは同じようなことを行います。
そのため、結果も同じものがでることになり、同じ薬が処方されることがほとんどです。
特に重い病気の場合であれば、検査により患者の体の負担もかかり、同時に医療費も同じくかかります。
ドクターショッピングとセカンドオピニオンは似て非なるものと考えましょう。
セカンドオピニオンは手術や治療方針などを別の医師からの意見で確認する作業と考え、今かかっている主治医からの紹介状や病歴・治療・処方薬が明記されているものを持参して行きましょう。